「一流のプロのコツを教えてあげようか?」
「なに?」
「『合理的な行動』と『説得力のある行動』の
バランスを意識してとることです。」
「意味わからんな。」
「例えば、お客さんがわかりきった条件や、
前にも何回も聞いた数字を提示して来たとき、
わかっていると思って、メモ取らないでしょう。
それは、2流。
その時に、『相手の安心のために』
メモを取ってあげたり、
復唱するセンスが必要です。」
「あなたのしている行動は『合理的な行動』だけど、
『説得力のある行動』ではありません。
意欲溢れる挨拶、
真剣な頷き、
的確なメモ、
別れ際の笑顔、
その立場、立場で、
相手を安心させる「フラッシュ画像」を
確実に重ねて行く。
どのように振る舞えば、
「この人に任せておけば大丈夫」を常に意識すること。
プロは、単にプロらしい良い仕事をするだけでは2流。
本当の一流は
見ただけで、信頼に足る立ち居振る舞いをしてこそ、
一流のプロです。」
「はあー、確かに。
わかりきったことをメモ取ったり、
確認することは格好悪いと思っていたね。
相手の目線か。
相手がメモしたり、
頷かないと、大丈夫かと疑うな。」
さすが脳科学のプロ。
こちらの欠点を鋭くついてくれた。